第1章

7/40
前へ
/40ページ
次へ
「待つの好きねぇ。お宅の彼氏」 駄目だしをしたのは、レーナ。 赤ワインのグラスを揺らしながら、据わった目をして 満面の笑顔だった私を見つめる。 いきなり、突き落とされ、 わけが判らず、フリーズ状態のままの私。 「なーんで、今すぐ結婚しよう! 荷物まとめてサッサと日本から撤退しろ! ぐらいのこといわないのかな? 押しが、弱いわねえ」 ワインを眺めながら小栗の行動に、 困ったものだと、溜め息をつくレーナ。 「それは草食男子だから、 付き合ったばっかりで、 遠距離恋愛からのスタートで、 結婚というのは少々スピード感 早すぎだろうと考えたんじゃないの?」 モリリンが、小栗サイドを擁護する言葉を放った。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1868人が本棚に入れています
本棚に追加