第1章

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どれくらいの時間が過ぎたのだろう。 「どこだ……ここは」 気がつくと僕は檻の中に閉じ込められ、何故か両手に手錠を掛けられていていた。 確か僕は、誰かに撃たれて死んだはずだが……。 何故だろう、穴が空いていない。 服の上着は赤黒く汚れてはいるが 、撃たれた箇所に触れてみると傷口が嘘のように無くなっている。 あれは夢だったのだろうか? しかし、だとしたらここはいったい。 フラフラと覚つかない足取りで柵の方まで歩く。 柵越しから辺りを見渡してみると、茶色のレンガに囲まれたその檻は、全部で六つあり、その内の僕の檻だけ鍵を掛け、閉じ込めているみたい。 まるで、刑務所にいるみたいだ。
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