第1章

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「誰かー、誰かいませんかー?」 暗い牢獄に僕の声が小玉する。 すると、何処からかコツコツと床を蹴る足音が聞こえてきた。 薄暗い闇の奥から、黒いスーツを着た集団が僕の方へ近ずいて来た。 「やぁ、アキツギ君。ようやく起きたかい。」 その中の一人、金髪でメガネを掛けた青年が僕に話しかけてきた。 「……」 「やだなぁ~、そんな怒りなさんな。確かに、こんな所に入れられちゃ、いい気分じゃないけどさ。」 「ここは、どこだ。」 「あぁ~何て言えばいいかな。研究所であり、病院みたいな?」 「病院?」 どういう事だ? 「まぁまぁ、立ち話もあれだし、場所をかえましょうかね。」 男はポケットから銀色の鍵を取り出し、牢の南京錠を開ける。
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