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「邪魔したか?」
「いや、助かったよ。」
また、目の前で泣かれたら面倒だ。
そう思いながら、前髪をかき上げる。
声に出したはずのない、最後の言葉まで伝わったのか、瀬尾 明(せのお あきら)が顔をしかめる。
「お前みたいな男のどこがいいのかわからん。いつか刺されて死ぬんじゃね?」
「そんなへまはしないよ。」
君じゃあるまいし。
「俺は、来るもの拒まずだし、それなりに付き合ってるから、お前とは違うんだよ。恨みを買った覚えはないね。」
またまた、伝わってしまったらしい。
そんなに顔に出したつもりはないのに。
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