江南団地と白い車

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陽気な運転手のおじさんの掛け声で、バスの中の雰囲気が和やかになる。 しかし私の気分は、バスの中の雰囲気とは裏腹にとても落ち込んでいた。 教諭でありながらも、満足に子どもたちを宥める事ができない。 何年も園バスの運転に携わっているこのおじさんの方が、私なんかよりよっぽど子どもたちの扱いが上手いのだ。 そんな気分であっても、子どもたちの前では笑顔でいなければならない。 最初の停留所が近付いてきて、私は笑顔を作りバスに乗車している子どもたちに声を掛けた。 「まずは、駅前商店街で降りるお友達。 そろそろ着くから、準備しておいてね。」 南ルートのコースは、幼稚園を出て駅前を通過し市内南方の地域を回る。
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