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よく思っていた。
地味に差別の対象の代表として生まれてきてしまったのではないかと。
そんな大層なもんじゃなくて、中途半端に「普通」が混じってるからそうなだけ。
同性愛寄りの両性愛、人間不信、精神疾患(心の病)、障害、過去、価値観。
私の普通は普通ではない、幼心にそう感じることも多々あった。
心の病で入院してるときも「なんで私って入院してるのかな」なんて考えることが時々あった。
それだけ、私は自身を異形であると皮肉る。
それが私という人間でも、ちゃんとした「普通の人間」なのにね。
どこか羨望を抱いていたのかもしれない。
たしかに妬んだりしてない、そんなドロドロなものはない。
けど、自分が普通の人間だと解っていても他人の真似を無意識にするのは、きっと羨ましいと感じていたから。
異性を好きになって恋をして告白して…とか、もっと幼いときから強がらずに人を信じてみたりとか、人や世間が恐ろしいと思わない日々とか、区別もされずに差別を受けない学校生活とか、汚れてないただのホワイトデーとか、友達が普通に好きなだけとか、とにかく色々とね。
素直に羨ましいと思ってたんだ。
また別の道を歩んで落ちてる幸せを掻き集めても、やっぱりないものというのは求めてしまう。
人間の性だと、私は思った。
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