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それにしても、また“新しい住人”って……その言葉、今日何度言われただろう。
おまけにやっぱりこの屋敷……やばくない?
電車があるなら今すぐにでも逃げ出して、家に帰った方が良くない!?
でも渋谷駅の近くに、こんな洋館なんて存在したっけ?
……と顎に手を当てて考える私の視界に入ってきたのは、すぐまた螺旋階段を降りて来る男性の姿だった。
ドキッ!
初めて瞳を交わした時みたいに、再び心臓が大きく揺れる。
顔も首も頬も何もかも熱くなっていく……。
「神祁さん?」
「……」
と気がついたらその名を口にしていた。
でも確かに目は合ったはずなのに、すぐ視線を逸らされて神祁さんは奥のドアへ向かっていく。
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