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私はその後ろ姿を目で追ったまま未だ玄関で動けないでいた。
するとドアを少し開けて、ゆっくりと神祁さんが振り返る。
「入らないのか?」
「はっ、入るわよっ!」
と叫んだ私は、ダッシュした。
ドアを開けたままの状態の神祁さんを横目に、飛び込むようにその部屋の中へ……
だけどそんな私の足はすぐ止まる。
だって部屋の中に居る人達全員が、一斉にこちらに視線を移したからだ。
……しかも部屋の中に居る人達は、私の知っている人ばかりだったのだ。
森で出会った穿と旒柯。
後から来た神祁と碧沃。
そしてこの屋敷にいた榮茄。
後もう一人は、まだお話した事はない。
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