7人が本棚に入れています
本棚に追加
「とにかく、マスターとレイちゃんを二人にするのはやなのです!だから、ベリー二人の手合せについていくです!」
ベリーはそう言うと、レイ二等兵の足にがしっと掴まりながらぷーぷー言っている。
「なんか俺すごい疑いかけられてね…?鍛錬だけなのに…。別になんにもないから、ベリーはニアの事見ていてくれるか?」
サトリがベリーにそう言って問いかけると、なぜかベリーは首を横に振って口を開いた。
「ベリー、まだレイちゃんと一緒に居たいからやーですー。」
「お前…、絶対それが二人にさせたくない理由だろ…はぁ…。」
サトリのその言葉に、ベリーはうなずくと、そのままレイ二等兵の足を登っていき、肩に到達すると嬉しそうに座っていた。
そんな二人とベリーちゃんを見ながら、ニアは思った。
ベリーちゃん…すごくレイさんに懐いてるみたいだし、ついて行くのは譲らなそうだな…。
そうなったらサトリ、僕の事心配して手合せ行かなくなるんだろうなぁ…。
ここは…僕がちゃんと言わなきゃな…。
ニアはそう心の中で考えた後、痛む体を少し起き上がらせて、サトリとベリーちゃんに言った。
「二人とも、僕の事はいいから、手合せ行ってきて良いよ。」
「で、でも…ニアその体じゃたぶん一人じゃ動けないだろ…?」
「大丈夫だよ、このくらい…今日はもうトレーニングしないし…ね?」
ニアは微笑んで辛くないのをアピールしながらサトリにそう言ったが、サトリにその嘘が通じることはなかった。
ニアのその言葉を聞いたサトリは、ため息をついた後、片手を頭の後ろに置きながら口を開いた。
「はぁ…わかった。じゃあ俺たちは手合せに行くけど…心配だから、俺たちの代わりとして誰かここに呼ぶことにするよ。それで良いな?」
「い、良いよ。」
「わかった、じゃあさっそく呼んでくるからなー。」
ニアのその答えを聞いたサトリは、軽く返事をした後、部屋を出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!