プロローグ

2/8
前へ
/35ページ
次へ
「私、明日から歓楽街で働くんです」 初めて訪れた東京のバーは、思った以上にマスターが気さくだった。 黒を基調としたシックな内装に、ずらりと三段壁際に並んだ外国のお酒。 そこにオレンジの光が加減良く差し込んで、モダンな雰囲気をたずさえていた。 「二十八にもなって、父親の借金でお店に売られるなんて、馬鹿みたいですよね」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

761人が本棚に入れています
本棚に追加