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「櫁稀。何だ…」
「響兄!見付けたよ♪」
森から出て来た長身の男に、櫁稀と呼ばれた少年は近づいていきニッコリと笑いかけた。
「響兄、このお兄さん…勇者だよ!」
「何だと…?」
長身の男は、少年の言葉に反応して俺の方をじぃっと眺めてきた。
「ぇ…?ちょっ…何ですかイキナリ…(汗)」
何だよ勇者って…(汗)
「そうか…。アンタ…武器は?」
あらら…話シカトですか…
つーか武器とか…
「んな物騒なモン持ってねぇよ!」
「ははっ!お兄さん、背中に武器しょってるじゃん♪」
少年はケラケラと笑いながら俺の背中を指差した。
ぁー……そーいや肩重いなぁ……
と思い背中を見ると……
「あれっ……!?」
あれれぇ!?
「気付いてなかったのか…。」
「はははっ♪」
「ちょっ…何で俺こんなの持ってんだよ!?」
颯斗はいつの間にか背中に装備されていた武器、剣を外そうと試みた
が、
「えっ……マジ……!?」
外れねぇよ!!
「何コレっ!?気持ち悪っ!!」
「お兄さん、それは外せない仕組みになってるんだよ♪」
what…?
この少年は何を言ってるのかなぁ…?
少年はニコニコと笑みを浮かべながら話しはじめた。
「あのね、その武器はラスボスを倒すまで外せない仕組みになってるんだよ♪」
「まぁ近くに敵がいる場合や戦闘時には抜けるんだけどな…。」
へぇ~……って!
「じゃぁラスボス倒さないと俺、元の世界に帰れないの!?」
「まぁ…♪」
「そうゆうことだな…。」
二人はお互いに顔を見合ってから俺の方を向いてニヤリと笑った。
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