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バタン
ドアの音がして、ゆっくりと瞼を開いた。
窓からは、薄暗い日差しがボンヤリと差し込んで来ている。
まだ、日は明け切っていないようだった。
身体を起こすと、隣に寝て居たはずの由梨絵の姿はなかった。
付き合い始めて日が浅いこともあるが、夜を明かし初めてのことだった。
乱暴気味に抱いたことに腹を立てたのだろうか?
もしそうなら、その感情は俺にとって嬉しいものだった。
由梨絵の感情が俺に向けられることはほとんどない。
拗ねたり、怒ったり……
作り笑いより何倍も感情を感じられる。
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