書家と篆刻家
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「持ってきたのがあんただ、目的は何だ?」 「えっと…」 「日展か?」 「なっ、まさか」 「あんたんとこのオッサンの上にいる爺さんは確か参与だったな? あぁ、前途多難だな」 その言葉尻とは裏腹に嬉しそうに作品を眺めるその人を見つめ、私は秘かに胸の奥がちりりと痛んだ。
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