第4話 消えないアザ

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▲▼ ユキヤside. 初夏の風か心地よく体を包むこの季節。 俺達は、何ら変わりなく毎日軍人としての仕事を全うしていました。 戦争に行くなら行って、仕事をこなし、何もないなら平凡に自分のしたいことをする。 それが当たり前。 今日だって昨日と変わらない時間を過ごしている訳です。 きっと明日も明後日も同じ、何も変わらないこんな平凡が一番幸せ。 そう、俺は思っていますし多分俺の所属するこの黒軍のメンバーだってそう思っているはずです。 双子の兄としてこの世に生まれた俺は、兄としての自覚は十分と持っていると思っています。 けど、それは思うだけであって実際行動に移しているかと聞かれたら、すぐには答えられないのが事実。 弟のユキトは、双子だけあって俺と外見は瓜二つ。 多分同じ格好をしていれば、入れ替わっても誰も気がつきはしないでしょう。 ですが、俺たち双子は大きく違うところがあります。 それは、感覚、ただこれだけです。 簡単に俺は極度の寒がりであり、ユキトは極度の暑がり。 体感の温度が全くの真逆。 言葉の乱れやすいユキトと、言葉に気をつける俺との違い。 たったこれだけの相違ですが、周りから見れば大きく違うものだそうで。 やはり、それは自分では理解しきれてないところを他人は理解し、納得、解釈をしているわけで。 逆に俺にしか知らないような話だってなかにはあるのです。 それがやっぱりこの世界では当たり前のことてあり、普通のことなのです。 勿論、大人も子供も全然違う意見、行動。 両者が理解できないことの方が多い、それは人それぞれの都合が良すぎるから。 「ユキヤー」 名前を読んできたのは俺とほとんど似たような声。 そう、ユキト。 多分俺らは、一卵性双生児だろうと、つくづく思います。 「何ですか? 何かあったんですか」 .
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