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「なあ、シンジ」
「何、レン」
「ここは……どこだ?」
「それは……僕も聞きたい」
空間全体が真っ白で、立っているのか浮かんでいるのかあやふやな状態でいる。
新山 慎二(にいやま しんじ)、相沢 蓮(あいざわ れん)は突然の出来事に呆然としていた。
親友と呼べる仲で、今日の朝も一緒に登校するためにレンの自宅の玄関から一緒に出た瞬間、真っ白な空間に出た。
二人が玄関を出るといつも駆け寄ってくる愛犬のシュナイダーではなく、真っ白な空間だったため、驚いている。
「これは……あれか、夢か」
「それは、スゴい夢だね」
「夢ではないよ」
シンジとレンしかいなかった空間。
だったはずが、不思議な男の登場で再び二人は混乱する。
キラキラと輝く金髪、整いすぎた顔立ちに大きな翼、着崩したローブ姿はまるで美術品のようだ。
「つば……さ?」
「イケメン……死ね!」
シンジは純粋に翼の存在に驚いている。
レンはというと、完全に夢だと判断し、普段人前ではしない罵倒をする。中指を立てて。
「これは夢ではないよ。レン君」
「だぁぁぁまぁぁぁれぇぇぇ……変質者が! 夢じゃないって言うなら、証明してみろや。オレしか知らないこと、シンジしか知らないことを言ってみろよ。言えねえだろ? 言えるわけねえだろ?」
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