第一話 異世界降り立つ

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「なあ、シンジ」 「何、レン」 「ここは……どこだ?」 「それは……僕も聞きたい」  同じようなやり取りをして、現状把握に勤めるレンとシンジ。  二人はまず、自分の腰に剣があることに気がつく。  二人は何の合図をせずに同時に鞘から抜き、近くに生えている木の枝を斬り落とした。 「いい剣だ」 「うん、そうだ――って、本物!?」  シンジが素っ頓狂な声を上げるなか、一方でレンはシンジを不審者を見るような目付きで見ている。 「ど、どうしたの? レン。顔に何か付いてる?」 「自分の剣を鏡にして顔を見てみろよ」 「えっ?」  シンジは言われた通りに剣を鏡にして、顔を見る。そこに映っていたのは、黒髪黒眼のシンジではなく、金髪碧眼のシンジであった。  自身の変化に目を丸くし、剣の鏡に映る自分とレンを交互に見る。 「何でレンは変わってないの!?」 「さあな。あのいけすかねえ男が言ってたろ。〝この世界に生まれたと家庭して〟とかなんとか。つまり、この世界だと、オレは変わらないけどお前は金髪碧眼のシンジってことだろ」  へー、と興味深そうに自身の顔を見るシンジだが、レンはというと、救世神の言っていたことを気にしていた。
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