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嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
遠退く意識はその手により何度も何度も、無理矢理、現実へと引き戻される
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
喉の奥を塞がれた私は声を上げられないまま、ゆるゆると涙を流すしかなす術がない。
いつからこうなった?
恋愛ってなんだっけ。
陽の光が射し込む明るい部屋。
揺れる視界に映り込む天井の白。
答えなんか出るはずがない。
だって私にはもう何も考えられない。
目の前の白が涙で溺れたとき、私はようやく瞳を閉じて漆黒の闇へと意識を手放した。
彼との逢瀬は、
私にとって 地獄だ。
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