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水城の コンテストの好成績な結果のせいで、私の周囲にも取材をしようとする記者が彷徨くようになった。 「ただの一回きりのモデルだって言ってるのに」 それほど、 あの写真が 斬新で 見たものを釘付けにする魔力を持っていたからだ。 全ては、 水城の繊細な感性と きめ細やかな技術の融合のなせる技__ だけど 職場はもちろん 母親 も、あまり快く思ってはいなかった。 「水城ってカメラマンは、あんたに花を送ってきた人よね?」 「……そう、モデルとカメラマンの関係なの」 終わってしまった男の華やかな成功__ 私自身、複雑だった。 桃田夫人は、一体 どう思っただろう?
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