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「また、いいやつ買ってあげるわよ、 ちゃんと" 仕事 "したらね」 「……………」 仕事…… 嫌な言い方だ。 なんでこの女はそんなにお金を持っているんだろ? 「主人?あのひとは、普通の会社員よ。一応役員みたいだけど。 私の父親が実業家なの、パチンコ店やラブホも経営してる。派遣業もやってるわ」 そう言って、 ホテルで桃田容子は、アダルト映像を恥ずかしげもなく、俺に見せつける。 「あなた、受け身だったのよね?どんな事をされていたの?」 もちろん アブノーマルな世界… 「……手足の拘束に色々やられましたが、 目隠ししていたし、あまり覚えてはいないです」 ………嘘だった。 ほんとは、口に出したくなかっただけだ。 身体に快楽だけでなく、 痛みや 熱さを加えるものも殆ど試された。 「感じたの?」 婦人は、 俺の服をゆっくり脱がしていく。 「………Mなんて信じられない、 ご主人とも、こんな事やってるんですか?」 俺は堀内に会うまでは、普通のセックスしかしていなかった。 「あのひとは、普通の事しかしないツマラナイ男よ」 「……ツマラナイ…」 「自分がして欲しいことは 、あのひとは、拒否したの。 夫婦でやることじゃない、と。」 「……わからなくもないですね」 自分の親が、もし家庭でそんな事をしていたら、想像しただけでも、恐怖に近い違和感がある。 「感じないセックスしかしない夫なんて、 ほんとは愛してないの」 婦人は、 アダルト映像を消して、自ら服を脱ぐ。 「シバリはいいから、手錠使って。」 明るい部屋で見る、 桃田容子の身体は、 とても 綺麗だった。 「……わかった、ベッドじゃなくてもいい?」 今まで感じたことのない高揚感。 「どうして、脱衣場なのよ?」 「鏡がある方が綺麗だから」 明るい場所で 言いなりになる、気の強い女。 「ユウ、あなたは脱がないの?」 「黙って、写真に残すから」 羞恥と 苦痛と 快楽 そんな人間のありのままの姿をカメラに収めることで、 俺は興奮を覚えた。 ____受と攻の逆転起点。 愛が無くても抱けるんだと思い知った夜____ 雪に会うまでは 苦痛ではなかった。

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