七色

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結局、二日も休んでしまい 赤西さんには心配も迷惑もかけてしまった。 「顔アザになってるけど、誰かに殴られたのかい?」 受付カウンターで溜まった伝票を集計していると、 赤西さんが 私の怪我を、 「まさか、ユウくんじゃないだろうね?」 水城の仕業だと疑うから しきりに首を横に振った。 水城は、 確かに甘さの前に、 サディスティックな行為をすることはあったけど " 暴力 " とはかけ離れていた。 「元村さん!」 外から ドライバーの兎野さんが血相を変えて入ってきた。 「どうしたの?」 走ってきた彼はゼエハァ言っている。 「今、聞いたんだけど……」 「……?なにを?」 「桃田さんが、亡くなったって」
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