七色

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「難しい話ですね。」 兎野さんは、助手席で腕を組み、 「俺がもし、子供たちのために貯金していたら …死んだら、仲悪くても嫁さんに託しますね いくら嫁さんが金使い荒くても、実家が金持ちでも、子供たちの親は1人なんだし……」 一般的な意見を言った。 「やっぱりそうですよね………」 「今日、通夜に行きますか? 心配なら俺があなたの前で奥さんに渡しますよ。」 兎野さんは、 誠実な仕事仲間だ。 「じゃ、お願いしようかな…」 独りで抱え込むには大きい悩みだったから、 少しだけ気が楽になった。
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