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『そういえばさっき洗濯物干すゆーてたな?』
『ん?それが・・・って痛!』
朝食を食べつつはやての問いに朱莉は答え聞き返すとコツン!といきなり頭にゲンコツが飛んだ後に
『もうちっと乙女の気持ちを考えや!』
『別に小学生の下着見たってなんとも『そない問題ちゃうわ!』』
と反論する朱莉にもう一度叩いた後に
『朱兄ぃはもうちっと乙女心を理解せぇへんとあかんな』
と目を閉じながら目玉焼きをつつくはやて。
朱莉は頭をさすりながら
(じゃあどうしろって言うのよ。あと結局朱兄になったのね)
と心の中で愚痴を零しつつ食パンをかじる。
『今日はちぃと図書館に行きたいんやけど朱兄ぃは大丈夫かいな?』
と不意に朱莉に問いかける。
朱莉はおう、と答えた後に
『だけど家事が一通り終わるまで待ってて。それから行こう』
『それなら私も手伝うわ。それなら早く終わるやろ?』
とはやてはさも当然の如く言い出し、朱莉はため息をつきつつ言う。
『はやてがやっちゃったらそれこそ俺の意味が無くなるだろ』
その言葉に対しはやては首を横に振って否定すると
『朱兄ぃはただ一緒に居てくれるだけでええんよ。それだけで私は大丈夫や。それに・・・』
と言った後、少し間を開ける。
朱莉はそれに?と聞き返すが
『私が目を離した隙に私の下着で何されるかわかったもんやないからな』
とニヤニヤしながら意地悪く言った。
朱莉は短く笑い
『そうね、はやては可愛いからつい何かしちゃうかもね』
と冗談で返すとはやては両腕で自分を抱きしめるようにしながらわざとらしく震え
『助けてー、ここに狼が、獣がおるでー!食べられてまう~!』
と何処と無く棒読みで助けを呼ぶ。
朱莉はふふっ、と笑うと
『食器片してくるから着替えて下降りてきなよ。しっかり洗濯物は乙女に任せるから』
『了解や!』
とはやての分の食器を持ちながら部屋を出る朱莉にはやてはビシッと聞こえそうな敬礼をする。
それを見た朱莉は微笑して下へと降りて行くのであった。
『あ、私の使った食器で変なこと考えんようにな~』
『わかった。今はやてが使った食器全てオークションに出してくるわ。きっと顔出しもしとけば高く売れんだろ』
『じょ、冗談やって!・・・え?何で何も言わへんの?あれ?何で無言で・・・まさか本気でやるつもりやないよな!?ちょ、ちょい待ちぃ!くっ、車椅子が地味に遠なっとる!?鬼や!鬼がおるぅ!』
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