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『はじめまして。そして私を使って一体何をする気かしら?・・・ギル・グレアム提督さん?』
彼、雀のからかうような言い方に2人の女性、リーゼアリアとリーゼロッテは構えるが座っている男性、ギル・グレアムの制止により不服そうに構えをとく。
そしてそれを確認したグレアムは
『この人物の監視を頼みたい』
と一枚の写真を机の上に置く。
雀はその写真を手に取り見るとそこには車椅子に乗った茶髪の女の子が映っていた。
雀は一瞬、眉をピクッとあげる。
『そう、君が以前接触した少女だ
』
雀の様子を見てか言い放ったグレアムに雀は机に写真を置きながら
『貴方みたいな人が彼女に何の用が?まさか写真を撮って来いなんて・・・冗談よ。貴方の部下は思いの外に短気ね』
両隣りで自分に向けて攻撃しようとしている2人を他所に微笑してグレアムに言う。
『二人とも優しい、いい子なんだ』
『それは何より』
グレアムの言葉に雀は返し少し笑いあうとグレアムは表情を引き締め
『実は彼女の所にとあるロストロギアがあってね・・・下手をすれば次元世界を滅ぼしかねん』
『それは随分と物騒ね』
『そしてそれは近く、起動する』
グレアムの言葉に雀は目を鋭くする。
雀が事態を理解したのを確認するとグレアムは
『ロストロギア「闇の書」発動すると闇の書のマスター、つまりこの少女の忠実なるしもべ、守護騎士達が召喚され、魔力蒐集を開始する』
『その際に集めるのはそう、私達の魔力の源である「リンカーコア」』
グレアムに続けるようにアリアが自分の胸に手を当てつつ雀に説明する。
『そして闇の書が完成した瞬間・・・暴走し全てを滅ぼす。例え世界であってもな』
『なら私に頼む前に自分達で回収して壊した方が速いんじゃない?』
グレアムは苦々しい顔をして告げるが雀は疑問をグレアムにぶつけてみる。
しかしグレアムは首を横に振り
『闇の書には修復プログラムがある上に傷つけることすら困難な物だ。破壊はまず無理だろう』
『ならどうするのかしら?まさか策は無いってことはないんでしょ?』
雀の言葉にグレアムはうむと首を縦に振ると懐から一枚のカードを取り出して机の上に置く。
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