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『まず闇の書を完成させ管制人格を呼び出す。そのあとに暴走が始った瞬間にこれを使い永久封印する。そうすれば二度と闇の書が起動することは無いだろう。あれは1度完成してしまえば使い果たすまでは自力で動かないからな』
グレアムの説明を聞き雀は成る程と納得したようにした後
『つまり1人の犠牲で世界を救う・・・。そういうことね?全くいい趣味してるわ』
『お前!さっきから『よしなさい二人とも!』でも!』
雀の言葉に激昂したアリアとロッテは雀に攻撃しようとするがグレアムが一喝して2人を止める。
そして咳払いをした後に
『確かにそうだ。その為に彼女を今まで生かしてきた、それも不自由ない生活を送らせてな。』
しかし、とグレアムは続けて雀の顔を真っ直ぐ見ながら続ける。
『仕方ないのだ。私とてみすみす大勢の人を殺したくない。1の犠牲で10・・・いや億の、それ以上の人間が助かるなら私はそうする』
そしてそこで一旦区切ると席に座り直し
『君も、その手段をとった1人ではないかな?』
と雀に聞く。
雀はその言葉を聞き微笑すると
『そうね、他に手段がなければ私もそうするわ』
とグレアムの意見に同意する。
『話を戻そう。君に頼む依頼は闇の書が完成するまでの監視、そして蒐集のサポートをしてもらいたい。もちろん、管理局にも闇の書のプログラム達にも気づかれずにな』
グレアムの言葉に雀は少し悩むような動作をした後に
『報酬は?』
『前払いで2000万、成功で3000万だ』
『少ないわね、仮にも世界を救う手伝いをしてあげるっていうのに』
その言葉に2人は完全に怒り狂い雀へと無言で攻撃をしかけるが殴りかかってきたロッテの手を掴むとそのまま勢いに任せて投げ飛ばし、魔法を撃とうとするアリアにはイフリートを部分召喚させ殴り飛ばす。
そして起き上がろうとするロッテを「グラビデ」で封じつつ
『さっきから煩いわ。もっと躾が必要じゃない?』
と余裕の表情を崩さずにグレアムに問いかける。
『煩いのは貴方の方よ!父さまの気持ちも知らないでよくも『知るわけないじゃない』ッ!?』
反論しつつもう一度魔法を撃とうとするアリアに雀ははき捨てるように遮った後に彼女にもグラビデを撃ち込み黙らせる。
『いくら欲しい?』
静かに聞くグレアムに雀は
『前払いで5000万、成功で5000万でいいわ。これでも安いくらいだけど初めての依頼だもの。サービスよ』
と言い放つ。
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