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『そうね。正直かなり恥ずかしいけどきっとはやても喜ぶわ』
と朱莉も優しく微笑みながら頼むとすずかも最初は戸惑っていたがやがて笑顔で
『わ、私でよければお手伝いさせて下さい!』
『よっしゃ!そうと決まれば早速相談や!朱兄ぃ!場所取ってあるやろな!?』
とすずかが賛同するやはやては嬉しそうに気合いを入れた後朱莉に問いかける。
『しっかり取ってあるわ。むしろ私はやってもらう方だから今日はとことん2人のサポートをしてあげる』
『よし!ほな早速決めるでー!』
右手を突き上げて言うはやての言葉にすずかはおー!と続き、朱莉は2人が作業に取り掛かるところを微笑みながら見守りつつ昔を思い出していた。
(そういえば昔フェイト達にも服を買ってもらったっけ・・・)
とわいわいと話し合うはやて達をぼーっと見ながら心の中で呟く。
とは言ってもフェイト達の服を買いにきたのに何故か朱莉が店員に捕まってしまったからなのだが。
(あの時は本当に驚いたな。急に声かけられたと思ったら着替えさせられて更にはそれを買うんだもんなあの馬鹿メイド)
とそこで馬鹿メイド・・・リニスを思い出し自分の胸に手を当てて目を閉じる。
(・・・やっぱり、まだ繋がってるのか)
そう心の中で呟き、椅子にもたれかかれながらため息をつく。
本当は別れたあと、すぐにでも契約を切りたかったのだが、朱莉はそのやり方がわからなかった。
故にそのまま放置している。
(しかし大丈夫なのかね?感情は筒抜けらしいし・・・まさか魔力逆探知出来たりしねぇよな?)
だがしかし、朱莉はすぐにその考えを否定する。
もし可能だったとして、同じ海鳴市にいるのだからののはやフェイトと一緒に飛んでくるハズだ。なのにそれをしないということは・・・
(まぁ、できねぇんだろうな)
と自己完結し、目を開けるとはやて達がじっと朱莉を見ていたので朱莉は
『何か顔についてる?』
と聞くと慌てて2人は首を横に振って
『いやー目を閉じたままやったからもしかして寝てるんかなーって』
とはやてが言いすずかも首を縦に振ったあと
『あっ!遂に朱莉さんの服決まりましたよ!早速行きましょう!』
『期待しとってなー朱兄ぃ!』
そう自信満々に言う2人に朱莉は
『適度に期待してるわ』
と微笑みながら言うと早速3人は服屋を目指し図書館を後にするのであった。
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