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『ってなワケで明日はやては友達の家、私はちょっと出かけてくるわ』
『何が・・・ってなワケだよ!はやてはどーすんだよ!?』
その日の夜、守護騎士達に事情を説明すると真っ先にヴィータが突っかかってきた。
それを朱莉はまぁまぁ、と赤い頭を抑えつつ宥めると
『何も考えてないと思った?はやてにはこの子を付けておくわ』
と言った後にテレビを見ていたはやてに手を振って呼びかけると
『じゃあはやて、せっかくだし私の魔法を見せてあげるわ』
『ほんまか!?あっ、でも朱兄ぃって戦闘特化やなかったっけ?』
最初は喜んだはやてどが途中から不安気に朱莉を見るが、朱莉は微笑んで腕の時計のダイヤルを回して少しだけ魔力を解放すると詠唱を始める。朱莉を中心に広がる紅い歯車のような魔法陣を見てはやてはわぁ~・・・、と感嘆の声をあげながらその様子をじっと見つめる。
守護騎士達も何気に召喚魔法は珍しかったのでじっと見ている。
『紅石に眠りし瞳、精霊の声に目覚めん・・・我が聖戦に光を! 出でよ、カーバンクル!』
朱莉の声と共に空中に出現した魔法陣から飛び出してきたのは鮮やかな翠色の召喚獣。又の名を軍神『カーバンクル』。
『か、かわえぇぇぇぇぇ!!!!』
『きゅ!?』
はやてはカーバンクルを見るなり笑顔で腕の力を使って飛びつくとカーバンクルに抱きつき顔をすりすりする。
『朱莉・・・これは?』
少々戸惑い気味に問いかけるシグナムに朱莉は不敵に笑うと
『その子は軍神「カーバンクル」』
『カーバンクルって・・・あの?』
問いかけに朱莉は頷くとシャマルは興味深くへぇ~と言うとはやてと一緒にカーバンクルを撫で始める。
《でもさぁ、本当にこんなんではやてを守れるのかよ?》
ヴィータははやてとシャマルと一緒にカーバンクルを撫でつつ朱莉に念話で問いかけるが
《甘く見ないで。仮にもこの子は軍神よ?しかも有名な、ね。》
《どんな技が使えるんだ?》
朱莉の言葉にザフィーラが興味本位で聞くとそうね・・・としばらく考える仕草をとった後
『主に使えるのはあらゆる魔法を跳ね返す「リフレガ」とか色々サポート系の技を持ってるわ』
《成る程、伊達に有名で希少な召喚獣ではない、ということか》
朱莉の言葉にザフィーラは関心の声をあげて3人に愛でられているカーバンクルを見る。
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