152人が本棚に入れています
本棚に追加
/240ページ
『いえ、自分で作ってみますよ。前から作ってみたいと思ってたんです』
フェニアは申し訳なさそうに断った後、苦笑いして言った。
アンリはそっかーと残念そうにしながらも
『まぁ作ることに興味があるからわざわざ調べに来たんだもんね。でも少しでも行き詰まったりわからないことがあればいつでもお姉さんに相談していいからね?大体ここら辺にいるから!』
と笑顔で胸をトンッと叩いた。
フェニアは笑顔で
『はい、その時はよろしくお願いします。お姉さん先輩』
『うっ、それに先輩つけてくるかぁ・・・。それはちょーっとやめて欲しいなぁ』
と嫌そうにフェニアに返し、お互いにケタケタと笑い合うと
『じゃあお姉さんちょっと行かなきゃいけないとこあるから行くね。デバイス作り頑張ってねー!』
『はい、また会いましょう!』
手を振って無限書庫から出て行くアンリを最後まで見送った後、フェニアは大きなため息をつき
『さて、ちゃっちゃと本命について調べあげますか』
とデバイスの本を傍らに置くと本命である『闇の書』について調べるべく動き出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここはどこ・・・?私は・・・誰だっけ?
・・・おはよう、お姉さん
貴女はだぁれ?
私はお姉さんの味方だよ
私の味方?
そう、そしてこれが、お姉さんの敵。
私の・・・敵?
そう、たくさんのお姉さんのお姉さんや妹ちゃんを○し、お母さんにまで手をかけた、犯罪者だよ
・・・
まだ思い出せない?じゃあお姉さんの名前を教えてあげる
私の名前?私を誰なのか知ってるの?
勿論だよ、お姉さんの名前は・・・
ーーーーアリシア・テスタロッサよーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『やっぱりね・・・。どうせこういうことだろうと思ってたわ』
ある一冊の本を閉じ、手元の自作のレポートを見直す。
時間はかかってしまったが本命に関する情報とデバイスの作成方法についてまとめられた。
『あとはどうやって'書き換えるか'ね』
とりあえず帰るべくアリアに連絡を取るべくデバイスを起動すると一通のメールがあり開くとそこには
《闇の書、高町なのはら管理局と接触。注意されたし》
と書いてあった。
それを見てフェニアはニヤリと笑うと
『さて、忙しくなりそうだわ』
と言葉とは裏腹に嬉しそうに小さく呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!