<sideハル>9

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ユズが入院したのは、俺らの地元の病院。 チー姉ちゃんが勤めている病院だ。チー姉ちゃんから、ユズの病状を詳しく聞きたいし 「チー姉ちゃんに連絡してもいいか?」 と、ユズに聞いた。 『ひっく、・・千波さん・・会った。』 と返事したから、驚いた俺。 「チー姉ちゃんに会ったのか?」 まさか、もう会ったとは思ってなかったが 『うん・・偶然だけど。・・ひっく。』 入院した今日、リハビリを早速受けて、その時に偶然会ったと聞いた。 必死に泣き声で、呂律も上手く回らないユズがゆっくりと俺に伝える。 その声に俺は泣きそうだった。 なんで、ユズがこんな目に合うんだって・・ 俺がユズを傷つけて、こんな目に合わしたのかと、俺は自分自身を悔いた。 ユズの声を聞いて切なくなった俺は 「・・わかった。もう、泣くな。坂井に代わるから。」 宥めながら、坂井に電話を代わった。 坂井は、俺の様子を見て・・可笑しくて堪らないって顔をしてやがった! 目が蒲鉾みてーになって、ニヤニヤと笑ってやがる! ムカつく。
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