第1章

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ラーメンや麺類が大半を占めていた。一方**は自炊をしている様で可愛らしい弁当箱にこれまた可愛らしいお弁当が入っていた。 俺が凝視していると『食べにくいよ…』と苦笑いをしていた。少し冗談交じりで『俺もそんな弁当が食いてーなー』と言ったら『私で良ければ作ろうか?』と返してきた。 冗談半分、本気半分だった分申し訳なさと、これはチャンス!と思った俺が居た。 『あ、余計だった?』と恥ずかしそうに視線を落とす**に『じゃあお願いしても良い?』と俺は訪ねた。 満面の笑みで『良いよ!』と返された。 料理も上手なんだな…と思った。 俺と**は日曜日にも会う約束をしていた。 本屋さんだったり色々なところへ行った。**はうるさい所が苦手な様でゲームセンター等にはあまり行かないようだった。**が本を選んで会計をしている間に女子が好きそうなもふもふしたキーホルダーを取ってみた。少し熱を入れすぎた所為か財布が軽くなっていた。 今日は講義に行けない、とメールがあったから不覚追求せずに『気分転換も大事だぞー』と当たり触りのないメールを送った。 久々に友人と講義を受け、遊びに行くと『お前って**さんと付き合ってるワケ?』とドストライクに聞かれた。友人はよく物事を大っぴらにする様なヤツだから俺が隠そうとすると益々聞こうとする。だから、『付き合ってないよ。只の友達』と答えた。 家に帰ると少し淋しい気がした。 普段友人や**や、大学の生徒の声が聞こえない所為か物足りないように感じだ。 「あ、弁当箱…返してない。………明日くらいでも良いか」 俺はベランダに干してある洗濯物を取り囲むとテレビを付けて大して面白くもないドラマなどを見ながら過ごした。 午前0時を過ぎた当たりからうたた寝をしていた所にメールの受信音を告げる音が鳴った。 **からだった。
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