Session 2 そんなわけで

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「天音さん。あなたがこれから転生する世界は、あなたが住んでいた世界にあった電化製品やその他もろもろの便利なものが存在しない世界です」 「ふむ」 「その代わり、そこの世界には『魔法』が存在します。あなたもきっと前世でRPGをやっていたでしょうし、魔法にどんなものがあるかは理解していただけますよね」 「まあ、多少は」 僕も一時期はまってた時期はあったし。最近はやってなかったけど、魔法の名前くらいは余裕で言える。 というか、急に饒舌になったな。普段は引っ込み思案気味だけど、しゃべると止まんないタイプなのだろうか。 「なら大丈夫です。では、話を進めますね。 しかし残念ながら、『魔法』なんてものはあなたが住んでいた世界には無いものですし、魔力もあなたにはありません」 「まあ、だよね。予想はしていたけど、そうざっくり言われるとなんだか悲しくなるな…」 ちょっとは期待したくなるお年頃じゃないですか。 夢がないなあ。 「なので」 「無視か」 「私からあなたに、俗に言う『チート』な程のものではありませんが、並大抵のことでは簡単に枯れない魔力をあげます。サービスだと思っていただければ」 「それはありがたい」 「無限」ではないが、使いたい放題、ってことか。
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