転生人語

Session 5 初めての夜は

さて、パーティの料理もなくなり、食器もある程度片付いたところで、レクリエーションをやろうということになった。

選ばれたのは【ポスタ】というトランプのようなカード。

各カードにそれぞれ絵が書いてあり、４つのマークに各12種類編成になっている。

本来数字のある場所にはそれぞれの月の名前の頭文字が載っている。(このことはウィリシアから教えてもらった)

トランプにおけるババ抜きや七並べのように、このポスタにも幾種類か遊び方があるらしい。

馴染みのあるものも知らないものもあったが、どれもルールがわかりやすく、すぐに覚えてしまえるものばかりだった。

やっていくうち、パーティの雰囲気に当てられたのか、ちょっと気分が高揚していた僕たちは、ハイテンションのままにゲームに没頭していった。

こうなると無意識のうちに飲み物をあおる回数も増え、気付けば空になった瓶がころころとそこかしこに転がるようになってきた。

その頃になって、不思議なことに、だんだん意識が朦朧とし始めた。

おかしいな、と思ったのも一瞬。

次に気づいた頃には、僕たちは地獄絵図になっていた部屋のなかで倒れふしていた。