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まず部屋の中。
僕が意識あるときまできちんと並べられていたはずの棚の中身は倒れた棚と共にぶちまけられ。
転がっていたとはいえ原型はとどめていたはずの瓶の大半は跡形もなく割れ。
他のメンバーを見てみると。
上半身裸、大の字で寝ているキリー。
かわいい私服を乱れさせて寝ているウィリシア。
ヤツギは大いびきをかいて寝ているし、まともに寝てるのはサレットくらいである。
そして僕は…
「…うぅ」
頭が痛い。
ぐわんぐわんするような痛みに襲われている。
とてもじゃないがまともに活動できる状態じゃない。
二日酔いしたらきっとこんな感じなんだろうな……ん?
「なんだ、これ?」
隅に転がる、原型をとどめた一本の瓶。
そこからは…
「これ、お酒の臭いかな…?」
不意にパーティ開始直後のことを思い出す。
確か、ウィリシアにもらったあのグラスから、小麦の匂いがしていたような…
「…まさか」
《おめでとうアマネ。君の予想通りだ》
…神様のご登場である。
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