1章

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 奇妙だった。  ここら辺の民族は皆、金髪である。瞳はこの家の娘達がそうであるようにバラバラではあるが、黄金色のものは見た事がなかった。  しかも、服はどうも絹で出来ているようで、特有の艶やかさがある。 「あー…えっと、なんて名前か聞いてええかねぇ?」  精一杯の笑みを浮かべた。 「ラルクシェ・ハラ・ピンインです」  彼はスラリと答えた。 「ラルクシュハラ…?」  怪訝そうに眉を寄せた。 「ラルクシェ・ハラ・ピンイン、です」
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