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「むっ!?」
「どーしたの?おじいちゃん。」
スクりと立ち上がり真剣な眼差しを送る弥にきょとんとした表情の由奈。
玲奈は弥に軽蔑の眼差しを送っている。
「人が倒れとるんじゃ!」
「なに!?早く言え!!」
弥は康介の手を掴むと由奈を抱え病室を飛び出し走り出した。
「どこにいるんだ!」
「もっとゆっくり…階段じゃ…東病棟の…」
「わかった!じいさんは後からゆっくり来てくれ!」
弥は康介の手を離し東病棟の階段に向かう。
「むっ!あれか!!由奈!飛ぶぞ!!」
「ふぇ?えぇ!!?」
弥は由奈を抱えたまま一足飛びに階段を飛び降り、男のわきへ着地
し由奈を下ろすと男の胸ぐらを掴み揺さぶる。
「おい!大丈夫か!?しっかりしろ!!」
「うっ…ううっ…」
「良かった!生きている様だな!おい!由奈!!
病室に連れて行くぞ!手を貸せ!」
「むきゅ~…」
「おまっ!?」
由奈は先ほどの跳躍飛びに目を回し気絶していた。
「おいおい!!!
冗談じゃないぞ!?」
弥は由奈を抱き起こし声をかけて起こそうとする。
「起きろ!寝てる場合じゃないぞ!!」
「きゅー…。くぴっ!??」
「だめだ…伸びてやがる。」
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