第1章 奇跡は突然に…

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「うーん…ん?」 由奈が目を覚ますとそこは玲奈の病室。 由奈の隣では玲奈が優しい笑みを浮かべている。 (おはよう…由奈ちゃん。) 「おねぇ…ちゃん?」 視界がぼやけている。 だが目の前にいるのは間違いなく玲奈だ。 (大丈夫?) ホワイトボードに書かれた文字がはっきりと見え始めた。 「うん…」 (良かったぁ…。 あの馬鹿!回りが見えないんだから!) 「おねぇちゃん?」 弥に対しプンスカ怒る玲奈の顔をきょとんとした表情をする由奈。 玲奈は慌てて話題を変える。 (そっ…そう言えば倒れてた人はどうだった?) 「うー。わからない…」 (そっかぁ… 無事だと良いねっ。) 「うん…」 そう頷くと布団を深く被り、玲奈に背を向ける。 〝ど…どうしたのかな…?〟 玲奈はそーっと由奈の方に手をかけるも力一杯払われてしまった。 〝えっ…?〟 「おねぇちゃん… 私…わたしぃ!!!わぁぁぁぁぁ…」 今度は玲奈に抱きつき、号泣する由奈。 玲奈は驚きはしたものの、すぐに理解し抱き寄せ頭を由奈の撫でるのであった。
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