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「うーん…ん?」
由奈が目を覚ますとそこは玲奈の病室。
由奈の隣では玲奈が優しい笑みを浮かべている。
(おはよう…由奈ちゃん。)
「おねぇ…ちゃん?」
視界がぼやけている。
だが目の前にいるのは間違いなく玲奈だ。
(大丈夫?)
ホワイトボードに書かれた文字がはっきりと見え始めた。
「うん…」
(良かったぁ…。
あの馬鹿!回りが見えないんだから!)
「おねぇちゃん?」
弥に対しプンスカ怒る玲奈の顔をきょとんとした表情をする由奈。
玲奈は慌てて話題を変える。
(そっ…そう言えば倒れてた人はどうだった?)
「うー。わからない…」
(そっかぁ…
無事だと良いねっ。)
「うん…」
そう頷くと布団を深く被り、玲奈に背を向ける。
〝ど…どうしたのかな…?〟
玲奈はそーっと由奈の方に手をかけるも力一杯払われてしまった。
〝えっ…?〟
「おねぇちゃん…
私…わたしぃ!!!わぁぁぁぁぁ…」
今度は玲奈に抱きつき、号泣する由奈。
玲奈は驚きはしたものの、すぐに理解し抱き寄せ頭を由奈の撫でるのであった。
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