第1章 奇跡は突然に…

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〝いそがなきゃ…〟 頭がガンガンする。 脇腹もズキズキする。 そんな痛みの中、必死に壁を便りながら隣の病室前にたどり着いた 。 〝はぁはぁ…もう少し…〟 脇腹を庇いながら足を引きずり、弥の背後に近づく。 「あれ?おねぇちゃん?」 「む?ルーンブレードだと?」 「誰だ?その女性は?」 必死に近づいてくる玲奈を見つめ一歩も動かない弥と由奈。 玲奈は、弥に倒れこむ様に持たれかかり抱きつく。 「ルッ!?ルーンブレード!? いや…我は嬉しくないわけではないぞ? だっ…だが心の準備と言うものが…ヘブッ!?」 動揺し慌てる弥に玲奈の拳骨が華麗に入り、にやけた顔のまま玲奈共々その場に倒れる。 「!?なっ…なんなんだ君達は… お笑い芸人なのか?」 きょとんとした表情で2人を見る白衣の男。 だが、玲奈の状況をみるなり表情を豹変させる。 「これはまずい!すぐにオペを…」 「ふぇ?オペ?おねぇちゃんそんなにわるいの?」 不安そうな表情を浮かべる由奈に、男は深刻な表情で答える。 「あばらが折れているかもしれない。 肺にでも刺さったら終わりだ。 でも必ず助けるから! 安心してくれ。」
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