第1章 奇跡は突然に…

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「おっ…おう…」 言われるまま弥はそばにより椅子に座る。 「すまんな… となりのベッドに寝てくれ。」 「あ…あぁ…」 弥がとなりのベッドに寝ると弥達の腕を掴み目をつぶる。 「RH適合!輸血開始!!」 男は2人の腕を離すとまるで一本の管で2人をつなぐ様に宙を描く。 「なっ!?なにぃ!?」 弥の身体から玲奈に血が流れるかの様にどんどん身体から力が抜けていく。 「出でよ!バキューム!」 「見つけたぞ!肋骨だ… 接合!!」 「閉腹…縫合…14時ジャスト…術式終了 クローズ」 クローズの詠唱と共に元の空間に戻り、輸血されていたであろう弥の疲労感もおさまった。 「ふーっ…終わりだ。 成功した…」 男は疲れ切った様で椅子に座り込み俯く。 「おねぇちゃん助かったの?」 「あぁ…俺の術式は完璧だ。 それだけじゃない。本来は、全治一ヶ月… 3~4週間バストバンドを着けなくてはいけないのだが、明日には完治する。」 ほっとしたかの様に腰を抜かす由奈。 一方、玲奈のとなりでは弥が真っ白になり気絶していた。
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