第1章 奇跡は突然に…

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〝えっ?…弥が?〟 玲奈は起き上がり弥のそばにある椅子に座ると弥の手を握る。 「感謝するんだよ。 彼がいなければ君は助からなかった。」 〝そうだったんだ…ありがとう…弥…〟 心の中で弥に感謝する玲奈の表情は優しさに満ち溢れていた。 「ところで…すでに遅かった様だが、君達はあのウィルスに感染してしまった様だね。」 拓也はメガネを静かにあげ、悲しそうな表情を浮かべる。 〝あのウィルス!?〟 (なにか知っているの!?) 玲奈は驚き拓也を見るとホワイトボードを拓也の顔に押し付ける様に見せた。 「いや…みえないんだがね… なんか顔についたし… その少年が目を覚ましたら皆を集め、すべて話そう。」 (わかりました……) そう言うと玲奈は拓也の顔を見ることができず俯き、密かに笑っていた。
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