6人が本棚に入れています
本棚に追加
〝えっ?…弥が?〟
玲奈は起き上がり弥のそばにある椅子に座ると弥の手を握る。
「感謝するんだよ。
彼がいなければ君は助からなかった。」
〝そうだったんだ…ありがとう…弥…〟
心の中で弥に感謝する玲奈の表情は優しさに満ち溢れていた。
「ところで…すでに遅かった様だが、君達はあのウィルスに感染してしまった様だね。」
拓也はメガネを静かにあげ、悲しそうな表情を浮かべる。
〝あのウィルス!?〟
(なにか知っているの!?)
玲奈は驚き拓也を見るとホワイトボードを拓也の顔に押し付ける様に見せた。
「いや…みえないんだがね…
なんか顔についたし…
その少年が目を覚ましたら皆を集め、すべて話そう。」
(わかりました……)
そう言うと玲奈は拓也の顔を見ることができず俯き、密かに笑っていた。
最初のコメントを投稿しよう!