第2章

2/4
前へ
/9ページ
次へ
突然だが、僕は神族だ。 何故今、そんな事を言わなければならないのか分からないが、そんな気がした。 とにかく僕は神族。世界を作る力を与えられた。 一つの神族には一つの世界を作る権利が与えられる。 それが一神一世の法則。 僕は神族なら誰もが享受するその法則に則り、世界を構築した。 やっとできた世界は、目を瞑っても移動できるほど狭いお家と小さな小さなお庭。 観測対象の世界によると、六畳一間のワンルームとやらだった。 もちろん、住人なんて僕一人。 もう少し大きな世界を作れたら、百人くらいお友達が作れるかなとも思ったけど、僕に世界を作る才能は無いようだ。 ああ、僕も彼女のような才能があればなあ。 でも僕にも、一つだけ優れた才能がある。 それは観測。 なので僕は日がな毎日、こうして六畳一間の部屋で観測に励んでいるのだ。 そして僕が最近、観測対象に入れたのが二つの異世界。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加