第一章

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いつまでもこんな雑談をしていても仕方ない本題に入ろう 「んでその閻魔様がいるんだ、俺はなんの罪で地獄に行って、なんの罰を受けることになるんだ?」 自分でいうのもなんだが地獄行きは間違いないだろう、理由は色々ある。 親友達と馬鹿なことしまくって、たまには親と喧嘩して泣かせたこともある。そして何より… 何より俺が死ぬ間際に起きた事故、あの目の前で起きた事故に関してだ。 俺は内心、最初から少女の命を諦めていた。 今から走り出してもどうせ間に合わない、死ぬのは俺じゃない、巻き添えになりたくない、そんな事を考えて、助けよう、助けたいという気すら殆ど無かったのだ。 「どんな罰だって受け入れる気だ」 女神の返事を待つ 「なにか勘違いしてるようですが、あのような状況ではあなたの様な考えを持つ人の方が多いでしょう」 いい行いをしたのにあの走り出した青年の方が異常ということになりますね。と付けたし美人な閻魔はいたずらっ子の様に笑った。 「本来なら閻魔はデスクワークなんですよ?」 「本来なら、ということは俺の前にいるのは特別だと?」 「ええ、そうです」 話を聞けば本来は俺たちの世界でいう天使みたいなのがこの閻魔?の秘書をしていて、死んだ人間の生前の記録が書かれた書類を持ってくるらしい。 それを見て罰を決め、判を押す仕事なんだとか。 「また話がそれていますね、そろそろちゃんと本題に入りましょう」 そういうと閻魔の表情が先程までの柔らかい朗らかな物から、真面目なものに代わりに、場の雰囲気にも緊張感が増した。
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