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妙な間がさらに場の緊張感を膨らませ、俺は思わず息を飲んだ。
「率直にいいます、あなたの死は完全に偶然の産物、神の定めた寿命ではありません。またその事で輪廻転生の輪からも外れ、地獄はおろか天国にすら行けません」
は?
「は?」
あまりにもぶっ飛んだ話のせいで、またも整理が追いつかず思ったことがそのまま口をついて出てしまった。
待て待て待て待て
「まず1つずつ整理させてくれ!」
自分でもおかしいと思うほど混乱し、心境はグチャグチャだった。
「まずは目先の問題からだ!地獄にも天国にも行けない、輪廻転生もできないって俺はこの後どうなるんだ!?」
「そうですね…。いま、この場で、無に帰ることになります」
おいおいおいおい!
なに真顔で普通に意味わかんないこと言ってくれてんだこの閻魔野郎!
「野郎ではないですけどね」
うっせぇ!
「ただし、1つだけ生き返る方法があります」
ん?生き返る?
そうか、転生できないにしても神様の奇跡的なやつで生き返れば…
「それはできません」
「言ってること矛盾してんじゃねぇか閻魔野郎!」
「野郎ではありません!!」
「それはもういいよ!!どういうことか説明しろ!!」
「随分と性格が変わりましたね…
」
こちとら意味わかんなすぎてクールぶってられないくらいパニクってんだよ、と心の中で反論する。まぁ心を読まれているため意味は無いが。
「まぁ、いいでしょう。説明します」
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