異世界ダイブ！

第一章

閻魔の長い説明を大人しく受けたがあまりにも長いので要約しよう。

まずあの事故、あれは少女の第一の寿命だったらしい。第一というのは人の寿命は複数設定されていて、その都度奇跡が起こるか、という運試しみたいなものが行われるらしい。少女は奇跡が起こったという判定にすることで神の定めた理から外れず済んだらしい。

しかしそんな馬鹿げた方法で奇跡の有無を決められてるなんて知ったら信仰なんてなくなってしまうだろう。

次にあの少女を助けた男が消えた理由。

あの男は第三者によって運命がねじ曲げられてしまったらしい。

俺たちが暮らす世界以外にも幾つか世界があるらしく、そのうちの一つの世界の住人に召喚されたらしいのだ。

しかし召喚されたことによって、男はこっちの世界の理から外れてしまった。

これが俺が今の状況に陥った原因だということだ。

要するに理から外れた人間のせいで死んだため、同じく理から外されてしまったということらしい。

「俺何も悪くねぇじゃん！！」

「ですねぇ、ただただ不幸すぎたんです」

「不幸ってレベルじゃねぇだろ…。それはまぁいい、生き返るってやつの説明の続きを頼む。」

わかりました、と閻魔が頷く。
「先ほど異世界の話はしましたね？」

「あぁ、いってみればその世界のせいで俺がこうなってんだろ？」

「えぇ、そうです。少女を助けた青年は召喚された、といいましたね？」

あぁ、と相槌をうち続きを促す

「召喚された、即ち異世界で生きているということです。」

閻魔が諭す様に言ってくるが、俺自身は全く話の要領を得ていなかった

「理から外れた、ということは言い換えればこちらの世界では死んでいる、ということです。」

そこまで聞いて俺はよ漸く閻魔が言わんとしていることを理解できた。