第1章

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「それより、咲良君は寮にはもう行ったの?」 「いえ、まだです。」 「寮に行く前に、購買場を先に案内しておきたくて。」 「あら、嬉しいわ。」 サーシャさんは購買場の扉の鍵をかけながら尋ねると、俺は軽く首を横に振って答えて 「でも、寮に行ったら驚かれるかもしれないわね。」 「そうですね。」 「何故?--あぁ、寮も男女で分かれているのか。」 俺は少し怪訝そうな顔をするも、二人が言いたい事を理解して答えてみて 「正解です。」 「でも、分岐点までは同じ方向だから一緒に行ったら?」 「--はい、そうします。」 「--うん。」 サーシャさんは、少しからかうように二人に言うと、咲良と雪は、頬を赤くして恥ずかしそうにしながらも頷いた。
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