第1章

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「--さて、寮に戻るか?」 「そうですね。烈火君辺りが叫び始めている頃でしょうね。」 「あ~、そうだな。まぁ、アカネの料理なら誰も文句は言わねぇだろ。」 「そうですね。」 少し名残惜しそうにクロトさんは右手を離すと、寮がある方へと向き、アカネの左手を勝手に繋いで歩き出す。 私は微笑みながらクロトさんの隣に並んで歩き、クロトさんの言うことに相槌を返す。 私はクロト様の燈 クロト様を守る為ならば、どんなこともでも実行する 例え、8年前のあの事件のような事をしてでも 「--アカネ?」 と、そんな事を考えていたらクロトさんが私の名を呼び、私の顔を覗き込んでいた。
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