2青い髪の少年

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悲しかった 父と行った他の人は何人か帰ってきているのに 何故、何故……何故父なんだ? 俺は恨んだ 村の父と一緒に行った人達を、国を、そして一緒に戦場へ行くことの出来なかった幼い自分を けれども生きるためにはその感情など捨てなければならなかった 母が倒れたのだ 父が死んだと告げられた時、1番悲しんだであろう母は俺なんかよりもすぐ、動いた 少しでも父の代わりになるように今まで以上に働き始めたのだ 一方、俺はずっと父の死を悔やんで下を向いて生活してきた 今思うと母にはどれほど見苦しく見えていただろう そんな生活が半年ほど続いたある日、働き詰めだった母は疲労で倒れたのだ 俺は母が倒れるまで何故気づかなかったんだろう 「母さん、ごめんなさい…俺がっ…もっと、しっかりしていれば…っごめんなさい」 母の傍で母の手を握り、父の時と同じようにひたすら悔いた 「ウェル…悲しいと、悔しいと思うならば止まるんじゃなくて進みなさい。前を見て、歯を食いしばって、しっかり歩くんだよ」
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