アンラッキーセブン4

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 私達の会話は全てどこかで聞かれているとわかったとしても、前々から教えておいてくれないだろうか、と思う。 少しの疑問も多数決以外では起きて欲しくないと考えるからだ。 精神状態はすでにおかしくなっている。 そのたった一言をフランス人形には考えてほしいものだが、全ての物を暗闇の中で交換したというのは驚きと共に上からではあるが評価に値する。  スキニーパンツの女もフランス人形の安心の一言を聞き、速かった呼吸が落ち着いている。 私はそんな彼女を見ながら、気づかないで、と思っていた。 フランス人形の言葉のおかしな点に気づいてしまったからである。 全て新しい物と交換した、という点だ。 それはえんじ色の絨毯をも含むが、それは不可能なのである。 スキニーパンツの女が座っている位置は一青零司の位置と変わってはいない。 彼が生きて、死んだ場所である。 彼の血も、銃の衝撃で出たナニカもスキニーパンツの女の足元に染み残っているのだ。
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