紡ぐ者

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綺麗とも、汚いとも言えない店内 ただ、ここに来るといつも落ち着けた 後…数える程しか来れないのかもしれないな… 藤堂君にメッセージを送った 『おっちゃんの店で待ってていい?』 数分も経たないうちに返って来た返事は 『了解!!』 の2文字 8時ぐらいになるけれど、仕事が片付き次第来てくれるらしい 私はレモンの入ったソーダ割り片手に、いつもおっちゃんが出してくれる料理を摘まんだ 「どうしたんだい?智美ちゃん、浮かない顔して」 おっちゃんには全部お見通しだね けれど…まだ言えない 「…人生色々なんだなぁ…って改めて実感しているとこ」 「そうだな…だからこそ人生って楽しいのかもしれないけどな」 おっちゃんは自分用の水割りを飲むと、ニコッと笑った
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