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「雪ちゃん、ごめんね。本当は長男の嫁の私が看なきゃいけないのに…」
半年前に兄さんと結婚した5歳上の義姉さんのことは嫌いじゃない。
付き合い期間が長かったこともあり、結婚前から私のことを可愛がってくれたし、私が憧れるようなとてもオシャレで格好良い女性に見えたから。
それに、値段的にはそんなに高くなくても、ちょっとしたセンスのよい小物やアクセサリーなんかをプレゼントしてくれた。
高校や短大時代のまだまだ子どもの私は、見る間に面白いように餌付けされたものだ。
だが、母は当初から、この義姉に対してあまりいい感情を抱いているようには見えなかった。
そんな母親を、餌付けされた私は大切な主人を守る犬のごとく吠えたものだ。
今なら少しわかる気がする。
(嘘くさい…)
心の中に、義姉に対する、言葉にできない思いがわきあがる。
『母さんがこんな姿になるまで、貴女はいったい、何をしていたの?』
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