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風紀委員室では整容指導が行なわれている。
「失礼します...」
おずおずと入っていく。
中では、頭髪、服装、遅刻などの指導が行なわれ、一定回数の指導を受けると生活指導教員の特別指導が待っている。
その前で改めようと生徒の自主的な活動として風紀委員が存在している。
流石に定例となっているこの日に指導を受ける人は少ない。
僕みたいにボーッとしてる1年が多いのだろうか。
「おはよう、葉月。また引っかかったんだ?」
うん、眼鏡の奥が笑っていない...
「はい、すみません...」
面目ない...思わず項垂れた。
「結び方、覚えようね?」
囁く言葉が優しく響く。
気がつくと、風紀委員室は僕と史也先輩の二人きりになっていた。
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