Necktie

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ふと顔を上げると、視線が交錯する。 ーーードキン! 途端に、心拍数が跳ね上がる。 シュル...... 僕のネクタイが器用に外される。 「えっ......あのっ!?」 史也先輩の予想外の行動に、思わず赤面してしまう。 「記憶の上書き...」 急接近する距離感にドキドキが聞こえてしまうんじゃないかと思い、思わず息を潜める。 「.........」 ギュっと目を瞑る。 「そんなに緊張しないでよ?」 (そそそ、そんなこと言われても!!) 左頬をそっと撫でられる。 反射的に目を開けると、いつもの優しい史也先輩がそこにいた。
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